社会人基礎力②!?

風薫る五月になりました!

新しいクラスにも慣れてきたところでしょうか(^^)/

今回の塾通信は、前号の予告通り、家庭で「子供の社会人基礎力(以下:)を育てる方法」です。                    

「うちの子はまだ小(中)学生だから・・・」と思われた方!

考えが甘いです!(笑)

社会人として「キ」が高い人は、小(中)学生からしっかりしています。

逆に言うと、小(中)学生でしっかりしてない子供は、そのまま社会人基礎力の低い大人になる可能性が、かなり高いと思います (^^)/


今、ちょうどこの時期、

新入社員や新人職員に対して「一番足りない」と言われている能力って、何だか分かりますか?

・・・それは、「対人能力(コミュニケーション力)」です。

「な~んだ!うちの子は友達多いから大丈夫!」と思った方!

まだ考えが甘いです!(笑)

今の社会状況は「学校で友達がたくさんいた若手たち」が、職場では「対人能力が低い!」「人との接し方を知らない!」と非難されているのです。

なぜだか分かりますか?


社会人のコミュニケーション力は

異なる立場(特に目上)の人と円滑に意思疎通ができるか」で測られます。

一方、今の教育現場は「子供と対等でなければならない」という風潮で、家庭も学校も、みんなそれに従っていますよね?

その結果、子供は「対等」以外の人付き合いを全く経験しないまま(タテがなくヨコばかり)社会人になり、その「対等」な調子で職場の先輩や上司に接っして、顰蹙(ひんしゅく)を買っています(笑)

これを若手側から言うと「職場の人間関係が良くない!」になり、上司側から言うと「どんな教育を受けてきたんだ!?」となります。


特に職場の先輩たちが不満に思う

新人の特徴を紹介します。

・「立場が下」の人間として、周囲に気をきかせることができない。
・まともな挨拶も返事もできない。会話をしてもノーリアクション。
・ミスしてもプライドが高いのか謝れない。言い訳から入る。
・注意されたら、ふてくされる。すぐ傷ついて休む。
・いい歳をして常識を知らな過ぎる。

これが今、社会で一番多く若者が直面している「人間関係の悩み」です。

もし今子供が上記の内容に当てはまるのなら、親御さんが責任を持ってキ(対人能力)を育てない限り、子供はほとんど今の状態で社会人になると思います。

なぜなら今の時代は、先生も先輩も、「注意をしてくれない」対等な優しい人ばかりだからです。


というわけで、今回のテーマは、

家庭で「対人能力」をどう育てるかです。

結論から言いますと、「幼児期や児童期のなるべく早い時期から他人を尊重することを教える」ことです。
(子供を尊重するだけでなく、子供が他人を尊重できるように)

①「なるべく早い時期から」というのは、脳科学で言う「脳の可塑性が高い(柔らかい)時期」という意味で、発達心理学で言うと「自我(エゴ)が強くなる前の時期」という意味です。

逆に言うと、思春期に入って自我が強くなった子供に、親御さんがあれこれ教えようとしても「遅い(大変)」という意味です(笑)


他人を尊重したり、大切にする「心」は教えられないので、他人を尊重する「行動」、大切に気遣う「行動」を、具体的に教えて身につけさせます。

例をいくつか挙げます。
(『こういう時はこうする』が教え方の原則です)

・人と会話をする時は、相手を見て話す・聞く。必ず何か反応を返す。
(塾でもできてない生徒がとても多いです(-ω-)/)
自分から挨拶をする(親や祖父母に、人が家に来た時、人の家に行った時)
・言葉で返事をする(頷くだけは×)
・謝る場面で、すぐ謝ることができる。
(親御さんなら謝るタイミングで、子供にも謝る習慣をつける)
・その他、親御さんの持つ社会常識を、子供にも教えて身につけさせます。


「子供だからできなくてもしょうがない」

と思うかもしれませんが、その考えが子供の対人能力が育たない「最も大きな原因」となっています。

繰り返しになりますが、キのしっかりした社会人は小学生からしっかりしており、対人能力の低い小(中)学生は、将来苦労するのではないでしょうか。

「対人能力とか学校で自然と身につくでしょう!?」
と思うかもしれませんが、それは昭和や平成までの話です。

確かに一昔前は、学校が今よりもちゃんとしていた(上下があった)ので、親が放っておいても、何とかなった人が多かったと思います。

生徒の間違った言動に対して、注意をする先生が普通でしたし。
クラスメイトや友人にしっかりした人も多かったので、自然と「こういう時はこうする」というのが身についたのです。

しかし、時代は変わりました。

令和では、家庭での子供の「対人能力レベル」が、社会人としての「対人能力レベル」になると思った方がいいと思います。

社会人基礎力!?

みなさん、こんにちは (^^)/
唐津市和多田にある Oishi塾の大石です。

始業式、入学式が終わり、新しい年度が始まりましたね(^^)/

さて、今回は「社会人基礎力(以下:「き」)」についてですが、聞いたこと・・・ないですよね?(笑)

経済産業省が提唱している「どんな職業でも必要とされる能力(汎用的能力)」のことで、下図のような形になります。

社会人基礎力は全部で「12の力」に分類されています。


子供の人生を左右する社会人基礎力

一般的には「き」のある人間が、「専門知識」や「専門技術」を身につけるのが望ましいとされています。

一方、一流大学や大学院を出て、高度な専門知識を持った人でも、「き」がないと仕事が続かず、なかなか成果も出せないようです。

つまり、子供が大人になった時、社会人としてうまくやっていけるかどうかは、「き」にかかっていると言えます。

そんな子供の人生にとって大切な「き」ですが、上図を見たら分かるように、習慣が土台となっています。

意外に思った方、手を挙げてください!

「えっ!?習慣の力が社会人基礎力なの?
そうなんです!!!

学力は学校で身につけますが、習慣って・・・。
①いつ身につけるのでしょうか?
②誰に責任があるのでしょうか?

この2つの問いが、今回の主題になります。


①いつ社会人基礎力(習慣)を身につけるのか?

答えは「社会人になる前」に決まっていますが(笑)、脳の柔らかい「幼児~児童期がゴールデンエイジ(適齢期)」ということで、ほとんどの専門家の意見は一致しています。

②誰が「き」を子供に身につけさせる責任があるか?

「学校」だと思った方!

ブーッ、残念です!(笑)

今の学校にそんな力はありません。

それとも、子供の自然の発達に任せたら、「き」は身につくものでしょうか

運が良ければ、授業や学校行事、部活(社会体育)やアルバイトを通じて身につくこともあると思いますが、必ずとは限りません。

むしろ身につかない生徒の方が、圧倒的に多いでしょう。


☆私が伝えたい内容は、1つだけです。

子供が自立して飯を食っていける土台となる「社会人基礎力」の育成を「学校に頼るのは止めましょう!」ということです。

「主体性」や「発信力」、「状況把握力」「ストレスコントロール力」など、社会人基礎力はすべて子育てを通じて養える力だと思います。

例えば「発信力=自分の考えを分かりやすく伝える力」を養うには、親御さんが気をきかせ過ぎることは逆効果になります。

塾でもよくいますが、「先生、宿題・・・」「先生、これ・・・」
しか言わない生徒は発信力が「お子ちゃまレベル」です(笑)

ここで私が「あぁ宿題忘れたの?」「これ、こういう風に解いたらいいわ」と気をきかせると、生徒の発信力は育ちません。

だから、その次何を言うかは分かっても、「はよ言え!」と思っても(笑)、最後まで言わせます。

言い方がおかしかったら、よりふさわしい言い方を教えて、もう一度言わせます。

今、子供に気を遣うことが優しさなのか。
それとも、子供の「き」を育てるのが優しさか。

時代の風潮は前者ですが、当塾では後者の立場から、「今子供に優しい子育て」ではなく、「将来子供のためになる子育て」の情報をお伝えしていきます!

来月号は家庭で子供の「き」を育てる関わり方です。
お楽しみに(‘ω’)ノ